純米酒専門 YATA栄店

日本酒造りの最初の工程”精米”について

 

”精米”という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

精米とは、日本酒造りの最初に行う処理となっており

精米歩合によって日本酒そのものの味も大きく変わるので、とても重要な工程となります。

今回は、精米の難しさや日本酒への具体的な影響はどのようなものがあるのかをご紹介します。

 

 

日本酒造りの最初の工程”精米”

日本酒造りは、蒸きょう・麹造り・仕込み・上槽など、様々な工程に分かれており、

その日本酒造りの最初に行う原料処理が”精米”となります。

日本酒造りのスタート地点であり、とても大切な工程なのです!

 

 

”精米”とは

精米とは、お米の表面を削る行為のことを言います。

私たちが普段食べているお米にも、玄米と白米があり、

白米は玄米を削り、ぬかを取ったものとなります。

日本酒を造るときに使用する酒米(酒造好適米)も、玄米の外側を削って白米の状態にしています。

さらに、精米の時間が長ければ長いほど精米歩合が高くなり、

お米の外側が削れ、中心部分だけが残っていくのです。

お米の外側はビタミン・たんぱく質・脂質などが多く含まれており、

それらが、旨味や苦味など日本酒の味わいになりますが、

これらを残した状態でお酒を作ることで雑味が多くなると言われています。

米の外側を磨くことは、雑味のない綺麗な味わいの日本酒にするための重要な工程なのです!

 

 

日本酒で使う酒米とは

日本酒のラベルには、日本酒専用の酒米の品種が記載されていることが多いです。

酒米はいつも食べている品種ではなく、日本酒造り専用のお米で、いくつかの特徴があります!

 

外観

酒米は一般的なお米と比べて米の粒が大きい傾向があります。

精米でお米を削る時に米粒が砕けないようにするためです。

 

心白(しんぱく)

基本的にお米の中心部には白色不透明な”心白”と呼ばれる部分があり、

この心白は、タンパク質の含有量が少なくなっています。

また、磨いても砕けることがないよう粘度が高く、醪(もろみ)によく溶けるという性質があるのです。

酒米は一般的なお米に比べ、心白が大きく、日本酒造りに適しているのです!

 

 

 

今回は、精米についてご紹介しました。

米を砕かないように、緻密な計算をした上で削るのはとても繊細な作業となります。

そのため、その大変さなどから、たくさん削ってあるお酒は相対的に高価な傾向がありますが、

値段で日本酒を決めてしまうのではなく、同じお米でも精米歩合で香味の変化を楽しむことで

多種多様な日本酒の違いを味わうことができますよ。

精米歩合の違いも意識しながら、日本酒を飲み比べてみてはいかがでしょうか。